まず術中のトータルバランス、出血量、イベントの有無、血行動態などを把握する。
事前にチェックしてある(はず)の患者の情報と照らし合わせる。
(心機能、呼吸機能、腎機能、肝機能など。)
細かいところは看護計画に任せて・・・
とりあえず人間の五感、いや時に第六感まで使って、患者を看ることが大切。
1)とりあえず出血に注意。
洗浄に使った生理食塩水などが溜まっていたのがドレナージされてくる。「出血量が多い!」と焦らず、性状などをしっかり観察する。30分後、1、2時間後までの総出血量を確認する。
術後出血について
2)LOSに注意!!
・循環血流量の減少、心不全、心筋虚血、心筋梗塞、不整脈、心タンポナーデから起こる。
術後は末梢血管の拡張、利尿剤使用による尿量の増加や、ドレーン排液量などにより、CVPも変化する。
(前負荷、後負荷の減少)
・ポイントはどの場合もSvO2は減少するため、SvO2の動向をみること。
その他、BP、HR、COなど注意してみていく。(その時だけでなく、「変化」をみること)
・適応に合わせてカテコラミンなどを使用する
・術直後は低体温のため、末梢血管が収縮している ⇒ 早く温めて循環動態を安定させる
3)心タンポナーデに注意。
もしなっていたら、拡張障害によるSvO2、COの低下がみられる。
その他CVP・PA上昇(右心系)、HR上昇、BP低下、奇脈(吸気時に収縮期血圧が10〜20下がる)の存在など。
ドレーンからの出血がコアグラが増えてきたり、また急に排液が止まった時は要注意。
・急激に貯留した場合は100〜200mlでも症状出現。ゆっくり溜まった場合は数リットルでも症状がない例もある。
・対処としては穿刺かもしくは外科的に排液するに限るが、血圧など保てない状況では急速DIV、もしくはカテコラミン投与も必要な場合がある。また、当然利尿剤やBブロッカーは禁忌である。
【回収血】基本的には身体に戻したいが、Hb値を参考にDIVする。
・ ヘパリンが入り、易出血状態が延長する原因にもなる
・ セルセーバーを通った血液ゆえ、赤血球が壊れやすい
(長くても1週間以内にHbが下がり始める)
・ 溶血に加え、心筋保護液の使用もあり、Kが上昇する時期でデータ上、新たな出血がなくてもHbが下がる原因になる
【尿量】
いくつかの複雑な要因が重なって影響している。
・循環血漿量の増加は尿量を増加する方向に影響する。
・ADH(抗利尿ホルモン)は術後侵襲により分泌が促進され、尿量を抑制する方向に働く。
結果、一概には言えないが、術直後には一時的に尿量が増加している場合があるが、数時間経つと減少する。(のちの利尿期(術後24〜48時間くらい)に再び増加する)
⇒麻酔など薬の排泄を助けるためにも基本的には利尿はつけておきたい。(wash out)出血量と同じく、時間尿量は必ず気にしておく。
【Ht目標値】(患者の状態によるが):30〜35%くらい(あまり濃いと血圧が下がる原因にもなる)
【Ca】Caが下がると心拍出量の低下につながる恐れあり。カルチコール1Aivなどで補正していく。(特にFFPや輸血の使用により、クエン酸結合にてCaが低下することがある)
【K】心筋保護液の影響もあり、術直後はK放出の時期となる。利尿剤の使用などで低めになることはあるが、回収血などの使用でKが補われたりするので、極度のK低下がなければ、慌てて補正する必要はない。(かもしれないが、不整脈出現などあれば話は別。)
【代謝性アシドーシス】術後はおよそアシドーシスに移行する。
(末梢血管収縮により末梢循環不全になり、虚血筋組織では無酸素呼吸がメインとなり、結果乳酸アシドーシスに傾く)
そのため術後輸液は乳酸リンゲル液を基本とし、さらに必要時は指示を仰ぎ、メイロンなどで補正する
(アシドーシスの状態ではカテコラミン効果が減弱することがある)
血液ガス分析(酸・塩基について)
【ACT】一度目の測定が短くても(150以下)、術直後は出血具合を見ながらDrとよく相談すること(一度目の測定結果ではヘパリンIVしないことが多い)
ACT管理について


